「簿記の基礎」-ゆうちゃんと木村パイセンの簿記講座 第1回

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ゆうちゃんと木村パイセンの簿記講座

簿記ってなあに?

ゆうちゃん
あ~あ…
パパはあんなこと言ってたけど、ほんとに私に経理なんてできるかなぁ…
絶対ムチャ振りだよね。こんな日は気分転換に散歩、散歩と。
木村パイセン
あ!ゆうちゃん!ゆうちゃんじゃない!
ひさしぶり~。
ゆうちゃん
あ!木村パイセン!ひさしぶりっ。
木村パイセン
どうしたの浮かない顔して?
ゆうちゃんはボクと同じ大学を卒業後、お父さんの経営する“カフェギャング”っていうカフェを手伝ってるんだよね。
ちなみに、ゆうちゃんは一つ年下なんだけど、ボクは一浪してるから、大学時代はボクと同級生で、その頃からずっとタメ口なのに、名前を呼ぶときだけ「パイセン」だなんて、敬ってんだか馬鹿にしてんだかわかんない呼び方をするんだよね。
 
 
ゆうちゃん
木村パイセンどうしたの?すっごい説明口調だけど?
木村パイセン
え??
ボク、今何か言った?
ゆうちゃん
…まぁ、いいわ。きっと、大人の事情ってやつね。
それより、聞いてよ。パパのカフェで経理をしてたパートさんが今月で辞めることになっちゃって、私が経理を任されることになっちゃったのよ。
私、経理なんかやったことないし…
木村パイセン
なにを言ってんの。ゆうちゃんはボクと同じ商学部の財務会計ゼミにいたじゃない。
ゆうちゃん
そうだったっけ(笑)
どちらにせよ、いきなり経理なんて無理よ。木村先輩助けてっ!
木村パイセン
こうゆうときだけ、パイセンじゃなくて先輩って呼ぶんだから…
ブツブツ…
ゆうちゃん
え?何か言った?
木村パイセン
あ、いや何でもない…

経理の仕事をするには簿記一巡の手続きを理解しておくことが大切だけど、ゆうちゃん簿記一巡の手続きって覚えてる?ゼミで習ったよね。

ゆうちゃん
うーんと…ボキイチジュン…
あ、あれね。も、もちろん覚えてるよ。
木村パイセン
(覚えてないな…)

簿記一巡っていうのは、簿記の流れのことだね。
ちょっと、これを見て。

簿記一巡の手続

ゆうちゃん
え?木村パイセン、いっつもこんな図持ち歩いてんの?
ドン引きなんですけど…
木村パイセン
い、いやいや。今日はたまたま持ってただけだよ。
家を出る時に、持ってた方が良いかなって、ふと思って。

これからも図や表を「たまたま」持ってることがあると思うけど、いちいち気にしちゃだめだよ。ゆうちゃんももう大人なんだからね。

ゆうちゃん
そうね。私もこんな無駄なやりとり何度もしたくないからね。
木村パイセン
それより、この図をよく見て。
簿記では取引の発生を認識したら、それを仕訳という形で記録するんだ。このあたりのことはさすがにゆうちゃんも覚えてるよね?
ゆうちゃん
もちろん!
取引っていうと、麻薬取引とかインサイダー取引とかのことだよね。
木村パイセン
(あぁ…ゆうちゃん、何も覚えていないんだね…)

簿記で扱うのは、資産、負債、純資産を増減させる事象だけを取引と言うんだよ。
ゆうちゃんのカフェでいえば、コーヒーの代金を受け取ったら、現金という資産が増えるよね。それから、もし借金をした時には、借入金という負債が増えるよね。こういう取引を簿記では認識して仕訳で記録するんだ。

せんせい簿記では資産、負債、純資産を増減させる事象を取引と呼んでいます。
したがって、単に契約しただけでは取引とは言えないので、仕訳は不要です。
なお、「現金」や「借入金」などの仕訳のときに使う用語を勘定科目と言います。
勘定科目は「勘定ペディア」でまとめて説明していますよ。

 

ゆうちゃん
ふぁっ?!
だ、誰?!
木村パイセン
誰って、ボクらのゼミの担当だったせんせいじゃない。せんせいは昔っから脳内に直接コンタクトしてくるのが得意だったじゃん。せんせいも元気にしてるみたいだね。

そんなことより、記録された取引は、資産、負債、純資産は貸借対照表に、収益、費用は損益計算表にまとめられて、利害関係者に報告されるんだよ。

ゆうちゃん
(そんなこと?!)

でも、資産とか負債とかいきなり言われてもわかんないよ。
それに、タイシャクナントカ表だとか、ソンエキウンチャラ表って聞いたことある気がするけど、ぶっちゃけよくわかんないよ。

木村パイセン
そうだよね。
じゃあ、まずは資産の説明からしようか。

資産っていうのは簡単に言えば財産のことだよ。
例えば、現金や建物のことだね。

ゆうちゃん
あー。それは何となくわかるよ。
資産家っていうと、お金や別荘をたくさん持ってるイメージするもん。
木村パイセン
そうだね。

それから、人にお金を貸したときの貸付金や、掛けで商品を売った場合の売掛金などの権利も資産になるよ。

ゆうちゃん
掛けっていうのは、ツケのことだよね。ウチの常連さんにも「ツケといて」って言って全然お金を払ってくれないお客さんがいるけど、あれはウチの資産だったのね。
木村パイセン
資産にはその他にもいろいろあるんだけど、簿記3級では現金売掛金の他に、商品貸付金建物土地を押さえておこう。その他の勘定科目は出てきたときに説明していくね。
ゆうちゃん
ちょ、ちょっと待ってよ。
簿記3級を受けるなんて、一言も言ってない…
木村パイセン
ゆうちゃん、簿記3級はカフェギャングの経理をする時にもきっと役立つから、受けてみるといいと思うんだけど。
ゆうちゃん
試験って名前のつくの嫌いなんだけどなぁ。まぁ、前向きに考えとくよ。

ところでさっき、借入金は負債だって言ってたけど、他にはどんなものがあるの?

木村パイセン
負債で代表的なのは借入金の他に買掛金だね。

買掛金っていうのはさっきの売掛金と逆で、カフェギャングが仕入先に対してツケで払っている分だね。

ゆうちゃん
たしか、コーヒー豆やおしぼりを届けてくれる業者さんには2ヶ月後にお金を払ってるんだったよ。
あれが、買掛金か。
木村パイセン
そうそう。

それから純資産っていうのは、資産と負債の差額のことをいうんだよ。
資産から負債を差し引いた、純粋な資産ってことで、純資産は資本金商売をすることで儲けた利益の二つが主なものだよ。

ゆうちゃん
ふむふむ。

で、資産と負債と純資産がタイシャクナントカ表に集められるんだったよね?

木村パイセン
貸借対照表ね。
貸借対照表は起業の財産の状況を表すものなんだ。

集めかたはこれを見て。資産は左側、負債と純資産は右側に集めるんだよ。

貸借対照表

ゆうちゃん
ああ!これね!
覚えてる覚えてる。左側を借方、右側を貸方っていうんでしょ。
これいっつもどっちがどっちかわかんなくなるんだよね。私それで簿記が嫌いになったんだった。
木村パイセン
そうそう。借方、貸方の覚え方は、か「り」かたの「り」が左払いだから左側、か「し」かたは「し」が右払いだから右側って覚えればいいんだよ。

借方貸方覚え方

ゆうちゃん
うわっ。ほんとだ。
それ、大学時代に教えてほしかったよ!
木村パイセン
(せんせいがゼミで言ってたんだけどな…)

それから、貸借対照表の特徴は借方に集められた勘定科目の金額の合計と、貸方に集められた勘定科目の金額の合計が一致するってことなんだ。借方と貸方、つまり貸借の金額が対照だから、貸借対照表って言うんだよ。

いくつもある取引を仕訳で記録した結果、貸借対照表を作ると右側と左側で金額が一致するってすごいでしょ!ねえ!ねえってば!

ゆうちゃん
う…うん…そうだね。すごいすごい…
ていうか、木村パイセンって簿記のこととなると、時々豹変するよね。
もしかして、何かトラウマとかあるんじゃ…
木村パイセン
え…
やっぱり、ゆうちゃんには敵わないや…
実は…さ…
ゆうちゃん
あ、無駄に伏線張ると、あとで回収できなくなるからやめたほうがいいよ。

で、次は収益だっけ?

木村パイセン
(自分が振ってきたくせに…)

しゅ、収益には、商品やサービスの売上高のほかに、受取利息固定資産売却益があるよ。
受取利息は預金なんかにつく利息を計上する勘定科目、固定資産売却益は建物とかが買った時より高く売れた場合の利益を計上する勘定科目だね。

 

ゆうちゃん
ちょっと、頭がこんがらがってきちゃったな。
木村パイセン
そうかもね。このあと実際に具体的な取引からどうやって仕訳を計上するのかを確認すれば、もっと簡単に理解できると思うから、今はちょっと我慢して付き合ってよ。

最後は費用だよ。費用には、商品を仕入れた時の仕入高やパートの人へ払うお給料なんかがあるよ。
その他には水道光熱費広告宣伝費支払利息なんかも費用の勘定科目だね。

そして、収益と費用は損益計算書に集められるんだ。収益と費用の差額が利益、つまり会社の儲けとなるんだよ。

損益計算書

ゆうちゃん
収益が右側、費用が左側に集められるんだね。

さっきの貸借対照表は企業の財産の状況を表してたけど、損益計算書はいくら儲けたのかを表してるってことか。

木村パイセン
その通り!
財産の状況のことを財政状態、いくら儲けたのかのことを経営成績と言ったりもするんだよ。
ゆうちゃん
ふぅー。疲れた。
今日はもうここまででいいよ。頭から煙出そう…
木村パイセン
まあ、ゆうちゃんにしては頑張ったんじゃない?

次回は仕訳のやり方について説明するよ。具体的にどうやって仕訳をしていくかをみていけば、今日やった内容ももっとよく理解できるようになるはずだからね。
最後に今日やった内容を復習してみよう。

ゆうちゃん
まず、簿記一巡の手続きっていうのは、取引を認識して、それを仕訳で計上し、最終的には貸借対照表と損益計算書を作ること。

貸借対照表は企業の財政状態を表し、借方に現金、建物などの資産が計上され、貸方には買掛金や借入金などの負債と資本金などの純資産が計上される。
貸借対照表は借方と貸方の合計金額が一致するってのも特徴だったよね。

一方で、損益計算書は企業の経営成績を表して、借方に仕入高やお給料などの費用が、貸方には売上高や受取利息などの収益が計上される。収益と費用の差が利益を表すんだったね。

木村パイセン
ゆうちゃん、まるで誰かに言わされてるみたいに完璧だよ!
ゆうちゃん
うん。自分でもびっくりするくらいスラスラと言葉がでてきたよ。
私、どうかしちゃったのかな?

 

「第2回 仕訳のしかた」へ進む

「ゆうちゃんと木村パイセンの簿記講座-目次」へ戻る 

 

 

 

ビズバ!を運営する会計事務所シンシアでは一緒に働く仲間を募集しています!

以下のような職種で、メンバーをお迎えしたいと考えています(募集職種は時期により異なります)。


 


『幹部候補生』
経験をお持ちの方には、幹部候補生として活躍を期待しています。
「より専門性の高い業務に挑戦したい」「自らもプレイヤーとして活躍しつつ、マネジメントも将来的に行いたい」
幹部候補生に応募の方には部門長となって頂くことが可能です!


『税務会計スタッフ』
必ずしも、会計事務所での長期の実務経験が必要ではありません。社会人としての当たり前のマナーをお持ちの方、歓迎です。
組織をより強固にするためにも、人財採用と教育は不可欠。「お客様の笑顔を見たい」と思える人財を募集・育成します。


『会計補助スタッフ』
簿記の知識があり会計ソフトへの入力の経験がある方で扶養の範囲内で働きたい方、大歓迎です。
育児と仕事の両立を積極的に応援しておりますので、働く時間も御相談の上一緒に決定していきましょう。


ご応募・お問い合わせはこちら

SNSでもご購読できます。

ビズバ!ではお伝えしきれない、よりタイムリーな補助金・助成金・税制などのお得な情報や、資金調達に関する裏話などを、メルマガで配信しています。 メルマガ受信ご希望の方は、メールアドレスを入力してください!

コメントを残す

*