意外と知らない?!身近な税金 消費税の仕組みとは?

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消費税の仕組み

消費税って誰が納付してるの?

私たちの生活に最も身近な税金といえば消費税ですよね。 毎日何らかの消費税を払っているといっても過言ではありません。 にも関わらず、消費税の仕組みについて正しく理解している方はあまり多くはないのではないでしょうか。

消費税の仕組みあまり理解されていないのは、消費税が「前段階税額控除方式」という、名前を聞いてもさっぱり分からない方式をとっていることも要因だと思います。 この前段階税額控除方式を理解するには、税の「負担」と「納付」を区別して考える必要があります。

通常、例えば法人税や所得税のように、税の「負担」者と「納付」者は同じになります。
所得税でいえば、所得税を納付する(つまり、税務署へ支払う)人が、所得税を負担します(つまり、自分の財布から支払うということです)。

しかし、消費税はそのようにはなっていません。税の負担者は私たち消費者ですが、実際に納付するのは、消費者に商品などを売ったスーパーなどです(消費者として消費税を税務署に払ったことのある人はいませんよね)。

本来なら、消費者が一年間にいくら消費したかを記帳しておいて、一年分まとめて自分で納付すれば良いのでしょうが、それは現実的じゃあありません。そのため、前段階税額控除方式という複雑な制度となっているのです。

 今回は、私たちにとって身近な消費税の仕組みについて解説いたします。

 

消費税の仕組み。前段階税額控除方式とは

では、この前段階税額控除方式の仕組みを詳しく見ていきましょう。

例えば、私たちが普段食べているスナック菓子にも消費税がかかっていますよね。 スナック菓子が私たちのもとに届くためまでに、スナック菓子の原料であるじゃがいもを育てて収穫する農家さん、じゃがいもをスナック菓子へ加工する加工業者、完成品であるスナック菓子を販売するスーパーといった人達が関わっています(もちろん、その他にも卸売業者などの関係者が存在しますが、ここでは簡単のため割愛します)。

つまり下のような流れです。

消費税 流れ

 

では、仮にじゃがいも農家が加工業者にじゃがいもを売ったときの売上が10,000円だったとします。

消費税率を2017年4月1日から引き上げられる予定(2015年10月から引き上げられる予定だったものが延期されました)の10%とすると、じゃがいも農家の売上には1,000円の消費税がかかり、これは買い手である加工業者が支払います。

そして、加工業者がこれをスナック菓子に加工し30,000円でスーパーに売り、スーパーは60,000円で消費者に売るとすると、それぞれ3,000円、6,000の消費税がかかりますよね。

つまり、私たちはスーパーから消費税込みの66,000円でスナック菓子を買うということになります。

消費税 お金の流れ

 

前述の通り、消費税はいわゆる「消費」を課税対象としますから、消費の主体である消費者が消費税の負担義務を負っています(禅問答のようですが)。

スナック菓子を食べるというのはれっきとした「消費」でしょうから、消費した(食べた)私たち消費者に負担義務があります。

ここで消費者の支払った消費税は6,000円でした。 それはつまり、スーパーが受け取った消費税が6,000円ということですので、スーパーがこれを納付すればよいと思うかもしれませんが、それでは問題があります。

なぜなら、すでにスーパーは加工業者に3,000円の消費税を払っていますし、加工業者は加工業者で農家に1,000円の消費税を払っています。

スーパーが消費者から受け取った6,000円を納付するのだとすると、同様に、加工業者も受け取った3,000円を納付し、農家も1,000円を納付するということになりますよね。 これらを合計すると10,000円の消費税が納付されるということになってしまいます。

初めに戻ると、消費者が負担する消費税は6,000円なのです。負担額と納付額がつりあっていません。

消費税 誤った考え方

 

では、残りの4,000円(10,000円-6,000円)を加工業者とスーパーが負担すれば良いかというと、そうもいきません。 消費税は「消費」に課されるため、加工業者のした「加工」やスーパーの「販売」に課すことはできないからです。
加工や販売を消費とみなすことはできないでしょう。

農家から消費者までの一連の流れにおいて、消費を行ったのは消費者のみであり、消費者は6,000円しか支払っていません。 では、この10,000円と6,000円との乖離はどのように調整されるのでしょうか?

そもそもなぜ10,000円という数字になったかというと、スーパーや加工業者、農家が受け取った消費税のみに着目してしまったためです。スーパーや加工業者は消費税を受け取るだけではなく、仕入れの際に支払ってもいます。この点に留意して、もう一度消費税の流れを見てみましょう。

 

農家や加工業者は消費者が消費税を払うことを予測している?

実は、農家が加工業者にじゃがいもを販売するときすでに、消費者が消費税を支払うだろうことを予測し、その内の1,000円を予め預かっていると考えると、先ほどの問題は解決されます。

消費税 農家の予測

 

その瞬間だけを見ると加工業者が消費税を1,000円負担する形となっていますが、加工業者はスーパーにじゃがいもを販売するときに、農家と同様に消費者が消費税を支払うことを予測し、3,000円分の消費税を受け取ります。

消費税 加工業者の予測

 

ここでも、その瞬間だけみると、スーパーが3,000円負担しています。 加工業者は負担した1,000円と受け取った3,000円の差額2,000円を預かっているということになります。

そして、農家、加工業者の予測どおり、最後には消費者が6,000円の消費税を支払ったことで、消費者が6,000円負担し、それをスーパーが3,000円、加工業者が2,000円、農家が1,000円預かっている形になります。

スーパー、加工業者、農家は預かっていた消費税を納付することで、納付額と負担額が6,000円で一致します。

消費税 負担額と一致

 

これが消費税の採用している前段階税額控除方式というものです。

 

農家や加工業者の予測はホントに当たるの?

しかし、そもそも加工業者が「消費者が消費税を支払うことを予測し」というところで、引っかかった方もいるかもしれません。 「スナック菓子が売れ残った場合、消費者が消費税を払わないじゃないか」と言うわけです。

確かにおっしゃるとおり、売れ残った場合には消費者である私たちはスナック菓子を購入しないということですから消費税を払いませんよね。

しかし、売れ残ったスナック菓子はその後どうなるのでしょうか?
そうです。賞味期限が過ぎても売れ残っていた場合、それらはスーパーにより破棄されますよね。

この「破棄」と言う行為は、スーパーの本来の行為である「販売」とは違い、まさに「消費」だといえます。

この場合、消費したのはスーパーですから、スーパーが消費者となります。

そして、消費者であるスーパーが3,000円の消費税を負担し、農家と加工業者は預かっている消費税それぞれ1,000円と2,000円を納付します。

ここでも負担額と納付額はつりあっています。

消費税 スーパーが消費者

 

こうして、やはり加工業者の「消費者が消費税を支払う」という予想は当たったわけです(消費者が私たちからスーパーに変わりましたが)。

 

まとめ

さて、私たちにとってとても身近な消費税は、商品やサービスに広く課税される税金ですが、生産、流通などの各段階で消費税が累積しないように、それでいて最終消費者が確実に消費税を負担するような仕組みになっていることがお分かりいただいたと思います。

本稿ではわかりやすさのため「消費税は消費に課される」と表現しましたが、正確には消費税は「国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等」および「外国貨物の輸入」を課税対象としています。

そして、これも簡単のため説明を省略しましたが、全ての農家やスーパーなどが納税義務者(消費税を納付する人)となるわけではありません。

実はこれらの論点について、消費税にも節税の手段があるわけですが、それについてはまた別の記事にて紹介しようと思います。

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