クラウドファンディングの5つの機能とその税金を徹底解説!

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クラウドファンディング

クラウドファンディングとは

皆さんは、「クラウドファンディング」という新しい資金調達方法をご存知でしょうか?

クラウドファンディングというのは、「不特定多数の人がインターネット経由で、他の人たちや組織に資金の提供や協力などをすること」と定義されるようです。
クラウド(crowd)つまり「群衆」から資金調達するという意味ですね。
そして、このクラウドファンディングを運営している事業体を「クラウドファンディング・プラットフォーム」と呼んだりします。

では、このクラウドファンディングがこれまでの資金調達方法と違う点はどこなのでしょうか?

本稿では、クラウドファンディングの5つの機能の説明と税務上の注意点を解説することで、クラウドファンディングの実態に迫っていきたいと思います。

 

クラウドファンディングの5つの機能

クラウドファンディングとこれまでの資金調達方法との違いを明確にするためには、クラウドファンディングが持つ機能について理解することが有用です。

クラウドファンディングの機能を理解するために、野心溢れるあるデザイナーを例にしてみたいと思います。
彼は去年まで勤めていたファッションメーカーを辞め、現在は小さいながらも自分のデザイン事務所を運営しています。
彼自身が国産ジーンズ発祥の地、岡山県倉敷市の出身ということもあり、ジーンズには特別な思い入れを持っていました。そして、いつかこだわりの裁縫と加工を施した、履く人にぴったりフィットするジーンズを世に送り出したいと思っています。
デザイン案もほぼ固まっており、試作品もいくつか作成しています。
しかし、このジーンズを量産するとなると、彼の小さな事務所ではまかないきれないほどのお金がかかってしまいます。
彼はそのジーンズのクオリティに絶対の自信を持っていましたが、ファッションメーカーで勤めた経験から、デザイナーの思い入れや製品のクオリティと、それが実際に売れるかどうかは別問題であるということも理解しています。

そういった場合にクラウドファンディングでは、「こんなに素敵なジーンズを作るから、みんな出資してくれ!」とデザイナーがクラウドファンディング・プラットフォームにプロジェクトを立てて呼びかけるのです。
その際、基本的にはプロジェクトを実行するのに必要な目標金額を設定します。

そして、そのプロジェクトを見て共感した人たちが、「お。このデザイナーのジーパンは確かに素敵だから、お金出してみようか」と出資するのです。
出資された合計額が目標金額を達成したら資金調達者、この場合はデザイナーである彼にお金が振り込まれます。
つまり、クラウドファンディングには「ファンディング」の名の通り資金調達の機能があるのはもちろん、出資した人たちがプロジェクトの誕生と成長に関わることで製品、サービスへのロイヤルティが高まることも期待できます。

クラウドファンディングの機能①
資金調達ができる

クラウドファンディングの機能②
実際に活動を始める前から見込客のロイヤルティを高めることができる

そして、クラウドファンディングを利用することで、お金の無いデザイナーであってもその才能をアピールして資金を集めることができますし、資金の集まり具合でジーンズがどれくらい売れるか予測することも可能になるというわけです。
つまり、クラウドファンディングは認知度の向上や活動後(起業後)の売上予測の機能も備えているといえますね。

クラウドファンディングの機能③
認知度の向上に資する

クラウドファンディングの機能④
活動後の売上予測がたてやすくなる

一方で、もし目標金額を達成できなければ、支援者たちにお金は返済されて、プロジェクト自体もスタートしません。
もしプロジェクトの資金調達が目標額を達成できないのであれば、ジーンズを販売したとしてもそれほど売れないということでしょうから、ジーンズを製造してしまって、在庫と借金だけが残ってしまったということになるのを防げます。
つまり、クラウドファンディングを利用することで、起業が失敗してしまうリスクをグッと低くすることができるというわけです。

クラウドファンディングの機能⑤
起業リスクを下げることができる

クラウドファンディングの仕組み

 

日本のクラウドファンディング・プラットフォーム

先ほど、目標金額を達成したら資金調達者にお金が振り込まれると言いましたが、実際には集まったお金からクラウドファンディング・プラットフォームへの手数料が差し引かれた額がプロジェクトの実行に使えるお金になります。
クラウドファンディング・プラットフォームは基本的にこの手数料で運営されています。

日本にもたくさんのクラウドファンディング・プラットフォームがあります。
ここに代表的なクラウドファンディング・プラットフォームを挙げておきますので、興味のある方は覗いてみてください。

 

クラウドファンディングの種類

基本的なクラウドファンディングの仕組みは上記のようになりますが、クラウドファンディングは支援者に対するリターンで大まかに以下の3種類に分けることができます。

クラウドファンディングの種類

  • 投資型―リターンは金銭
  • 購入型―リターンはプロジェクトが提供する権利や物品
  • 寄附型―リターンは無し

簡単に先ほどの例で言うと、デザイナーが「作ったジーパンを売って儲けたお金の一部を、支援者の皆に配当します」と言うのなら投資型、「作ったジーパンを支援者の皆にプレゼントします」とか「新作の発表会に招待します」と言うのであれば購入型になります。
「作ったジーパンを発展途上国の子供たちに送るけど、支援者にはリターンはありません」と言うなら寄附型になります。

このうち投資型については、『金融商品取引法等の一部を改正する法律』などで、これから増やしていこうという流れがあるようですが、投資型はまだまだ実績が少ないですから、この記事では購入型と寄付型のクラウドファンディングについて、税金関連の注意点を中心に解説していきます。

クラウドファンディングと通じて資金調達をしようとしている方はもちろん、プロジェクトを支援しようとしている方にも役立つ内容となっていますので、是非参考にして頂きたいと思います。

※クラウドファンディングにはこの他に貸付型やファンド型と呼ばれるものもあります。
前掲のクラウドファンディング・プラットフォームのうち、Crowd Bankが貸付型に、セキュリテがファンド型に該当します。

 

クラウドファンディングにおいて摘要される税法および必要経費の取扱い

そもそもクラウドファンディングという新しい取引形態にも税法が対応していることに驚かれた方もいるかもしれませんが、税法はどんな新しい取引にも、その実質を見て適用されますから、もちろんクラウドファンディングにも抜かりなく対応しています。

購入型と寄付型、それぞれの支援者、資金調達者に分けて、どのような税法が適用されるのか見ていきましょう。

 

購入型クラウドファンディングの税法と必要経費

まずは購入型です。

購入型は支援者がプロジェクトにお金を出資して、プロジェクトがゴール、つまり目標金額を達成したあかつきには、そのプロジェクトの商品が買えたり、サービスを受けられるってパターンでしたよね。
ここで「出資」と言ってますが、お金を払って商品やサービスが手に入るのですから、これはお金を先払いしてプロジェクトの商品を買っているのと同じと考えられますよね。

したがって、支援者はプロジェクトを応援する気持ちでお金を出しているかもしれませんが、リターンとして商品を手に入れるのであれば、税法上は先払いで商品を購入したとみなされます。端から見たら支援者の心の中までは見えませんからね。
いくら支援者が「出資」と言ってもこれは商品代金の支払いですし、資金調達者が「資金調達」だと言っても販売と同じとみなされるということです。
これが、税法は取引の実質を見て適用されるという意味です。

税法からみると普通の商品売買になるということであれば、資金調達者が個人の場合には所得税がかかってきますし、法人なら法人税がかかってきます。

もちろん税金がかかるといっても、調達した資金全額にかかるわけではありません。
調達した資金からリターンの原価や人件費、クラウドファンディング・プラットフォームへの手数料など、プロジェクトの実行にかかった費用を引いたあとの利益に所得税や法人税がかかるというわけです。
基本的にクラウドファンディングで調達した資金はプロジェクトに投入されるでしょうから、仮に利益がゼロとなったなら税金もゼロとなります。

では、例えば10万円調達して、リターンがステッカー一枚だけなど、資金調達額に対しリターンがあまりに安かったらどうなるでしょうか。
リターンと資金調達額があまりにアンバランスな場合にも商品売買と判断されるのでしょうか?
結論から言いますと、このような場合には、支援者にリターンがあるとしても、ただの商品売買とはみなされなくなります。
単なるステッカーを10万円で買うというのは合理性がないと判断され、税法上、購入型のクラウドファンディングではなく、寄附型のクラウドファンディングとみなされるようになります。

ですが、その話をする前に、一般的な寄附型のクラウドファンディングについて見ていきましょう。

 

寄附型クラウドファンディングの税法と必要経費

クラウドファンディングという資金調達であっても購入型の場合には、税務上は商品売買とみなすという仕組みでしたね。

一方、寄附型のクラウドファンディングは、例えば、赤い羽根募金やユニセフ募金などの伝統的な寄附と同じとみなして税法が適用されます。

これだけなら話は簡単なのですが、そもそも寄附金っていうのは税務的にはとても縛りがきつく、複雑な制度設計になっているんですね。
寄附金というのは、基本的には事業活動と関連のない支出ですから、なんでもかんでも寄附金を費用に計上できるとすると、必要のない寄附をして利益を減らして税金を安くしようという不届き者がでてきます。
まぁ、それが不届き者かどうかはわかりませんが、税務署的には税収が減ってしまいますから、寄附金として費用に計上できる額に制限をかけています。
そして、その制限のかけ方が複雑になっているということです。

税務上、寄附金は寄附をする方とされる方が、個人か法人かに応じてパターン分けして制限をかけていますので、パターンとしては以下の4パターンがあります。

寄附型クラウドファンディング

それぞれのパターンをひとつずつ解説してきますが、複雑ですので、途中でこんがらがったらこの表に戻ってきてもらえればと思います。

 

① 個人から個人への寄附

【支援者について】

まずは、①個人から個人への寄附のパターンです。
クラウドファンディングにあてはめて考えると、資金調達者も支援者も個人であるパターンですね。

この場合ですと、支援者は個人で寄附をするのですから、税務上は何も処理することはありません。
ですが何も処理しなくていいから良かったではなく、年末調整や確定申告で控除がきいて税金が返ってくるわけじゃないということです。

例えば、ふるさと納税は寄附型のクラウドファンディングと同様、所得税法上「寄附」という枠組みを使っていますが、ふるさと納税は確定申告をすることで寄附金控除を受けることができ、税金が返ってきますよね。
※ふるさと納税の仕組みについてはこちらの記事をご覧下さい。

寄附型のクラウドファンディングで、個人から個人への寄附に該当した場合は、寄附をしてお金は出ていっているにも関わらず、税務上の優遇はないとということです。
まあ、個人の場合ですと、例えば本を買ったり洋服買ったりしても年末調整でお金が返ってくるわけではありませんから、それと同じと思えばあまり気にしなくても良いのかもしれませんが…

【資金調達者について】

むしろ問題となるのは資金調達者、つまりプロジェクトの立案者のほうです。
寄附型のクラウドファンディングの場合、支援者にリターンは無くてお金だけもらうのですから、税務上は贈与を受けたという扱いになります。
ですから資金調達者には贈与税が課されます。

贈与税には基礎控除というものがあり、1月1日から12月31日までに受け取った贈与額から110万円を引いた残りの金額に税率を掛けますから、クラウドファンディングで集める額、つまりプロジェクトの目標金額を110万円超に設定してゴールすると贈与税がかかってくるということです。

例えば、目標金額200万円で、ちょうど200万円調達してプロジェクトがゴールしたとすると、下記速算表から、贈与税として9万円払わなければならないことがわかります。

贈与税速算表

(例)目標金額200万円を調達した場合
基礎控除後の課税価格 200万円-110万円=90万円
贈与税額の計算  90万円×10%=9万円

贈与税は調達した金額が増えれば増えるほど税率も高くなってきますから、注意しなければなりません。

例えば200万円の5倍の1,000万円を調達した場合、贈与税は200万円を調達したときの贈与税額9万円の5倍である45万円ではなく、231万円も払わなければなりません。
これは200万円のときの贈与税額の約26倍弱です。

贈与税を払うと、プロジェクトを実行する資金が足りなくなってしまうといったことにならないように、税金の支払も考慮してプロジェクトを計画する必要があります。

それから、この個人から個人への寄附の場合には、資金調達者はもう一つ注意しなければならない点があります。
それがクラウドファンディング・プラットフォームに支払う手数料です。

前述の通り、多くのクラウドファンディング・プラットフォームはプロジェクトがゴールした時に調達資金から手数料を徴収しています。
この手数料について、購入型のときの商品売買取引とは違い、そもそも贈与には必要経費という概念がありません。

そのため、クラウドファンディング・プラットフォームに支払う手数料も必要経費とすることができないということです。
必要経費にできないというのはどういうことかと言いますと、先ほどの例だと200万円調達して、クラウドファンディング・プラットフォームへの手数料が20%の40万円かかったとしても、贈与税は200万円をベースに計算され、やっぱり9万円払わなければならないということです。
贈与税の計算上、調達した200万円からクラウドファンディング・プラットフォームへの手数料を差し引くことができません。
したがって、プロジェクトには200万円-40万円-9万円で151万円しか使えないということです。

個人で寄附型のクラウドファンディングを利用して資金調達するときには、クラウドファンディング・プラットフォームへの手数料を考慮するというのはもちろん、それが税務上の必要経費とならないということを考えて目標金額を設定しなければなりません。

 

② 法人から個人への寄附

【資金調達者について】

次は②法人から個人への寄附となるパターンです。
つまり資金調達者が個人で、支援者に法人がいる場合ですね。

まずは資金調達者側の説明からします。
この場合、個人から個人への寄附の場合とは違い、資金調達者には、調達した資金は一時所得とされて所得税がかかってきます。

所得税の対象として所得となるということは、必要経費が認められるということでもあります。
つまりクラウドファンディング・プラットフォームへ支払う手数料を所得から差し引けるということです。
さらに一時所得というのは、50万円の特別控除が認められていますから、無条件に所得から50万円を差し引くことができます。

さっきと同じように、200万円を調達した例で考えると、200万円から手数料20%の40万円と特別控除の50万円を差し引いた110万円をベースに税金が計算されるということです。
仮に他の所得がないとすると、下の所得税の速算表からもわかるように、基本的に所得税は贈与税よりも税金が低く計算されますので、税金は55,000円に抑えることができます。

所得税額速算表

(例)目標金額200万円を調達した場合
課税される所得金額 200万円-40万円-50万円=110万円
所得税額の計算  110万円×5%=55,000円

つまりプロジェクトに使えるお金は、調達金額から手数料と税金を差し引いて154万5千円になります。

また、贈与税と同じく所得税も、課税所得が大きいほど税率も高くなるため、この点にも注意してください。

【支援者について】

次に支援者側、つまり寄附をした法人側の説明に移ります。
この場合、支援者である法人は、法人である以上は寄附をしようとせまいと所得、つまり税務上の利益がある限り法人税法が適用されます。

法人税は税務上の収益から税務上の費用を引いた利益にかかるというのは購入型のところでも説明しましたが、寄附金については常にその全部を税務上の費用とできるとは限りません。
法人税法上、寄附金のうちいくらを税務上の費用とできるかは、寄附金の支払先によって変わってきますから注意が必要です。

それぞれの場合の限度額の表がこちらです。

法人から個人への寄附

上表でもわかるように、「国又は地方公共団体に対する寄附金」に該当する寄附金と「指定寄附金」に該当する寄附金以外は寄附金の全てを税務上の費用とはできません。

税務上の費用とできないということは、お金は寄附金として出ていったとしても、これを収益からマイナスできないということですから、結局、税務上の利益が実際より大きく計算されてしまい、支払う法人税が増えるということです。

ちなみに、指定寄附金というのは「財務大臣によって指定した寄附金」ということですから、今回のように個人が寄附金の受け手となる場合には、まずあり得ないと思われます。

 

③ 法人から法人への寄附

【支援者について】

さっきの法人から個人への寄附のときに、支援者である法人にかかる法人税の適用は、今回のパターンの法人から法人への寄附でも同じように、支援者である法人にかかってきます。

法人から個人のときと違うのは、資金調達者が法人ですから、指定寄附金や特定公益法人に対する寄附金という可能性もでてくるという点です。

先ほどの表を見ればわかるように、指定寄附金や特定公益法人に対する寄附金であれば税務上の費用にできる額も増えてきます。
何度も言いますが、税務上の費用が増えれば、税務上の利益が減り、税金も減るということですよ。

【資金調達者について】

一方、資金調達者側の法人はどうなるでしょうか。
この場合にも法人である以上、法人税がかかってきます。
資金調達者側では寄附金をリターン無しでもらっているわけですから、それに対して受贈益が計上されます。
つまりその分税務上の利益が増えて、支払う税金が増えるということです。

ここでも200万円を調達したとすると、クラウドファンディング・プラットフォームへの支払が40万円かかりますが、法人税は税務上の費用を差し引いた後の利益に課されますから、残りの160万円のうちいくらがプロジェクトの実行に使われ、税務上の費用となったかで税金の額が変わってきます。
もし残りの160万円全部をプロジェクトの実行に費用として使った場合には、受贈益200万円から必要経費であるクラウドファンディング・プラットフォームの手数料40万円とプロジェクト実行のための費用160万円を差し引いて、税務上の利益は0円。
つまり法人税も0円ということになります。

一方で、プロジェクト実行費用が160万円未満の場合には税務上の利益がでますので、その利益に対し法人税がかかることになります。

 

④ 個人から法人への寄附

【資金調達者について】

最後に④個人から法人への寄附を考えてみます。
この場合、資金調達者である法人は、やはり法人である以上法人税がかかってきますので、さっきの③法人から法人への寄附のパターンと同じで受贈益が発生します。
法人税法上、受贈益は費用を差し引くことができて、法人税額を減らすことができるのでしたね。

【支援者について】

一方、支援者である個人は①のパターンとほぼ同じです。つまり、特に何にもしなくて良いということです。
繰り返しになりますが、何もしなくて良いというのは何もできないということですよ。寄附金を払っても、年末調整や確定申告で戻っては来ないということです。

「ほぼ」同じと言ったのは、資金調達者が法人ですので、寄附金が所得税法上の特定寄附金に該当する可能性があるためです。

特定寄附金に該当した場合は、確定申告をすることで税金が安くなるんですが、これがなかなかハードルが高いのです。
ですので、クラウドファンディングで特定寄附金に該当するということはあまり無いと思われます。

とはいえ、例えばこの「1,000万円義援金を届けよう!広島市豪雨災害・緊急支援プロジェクト」のように特定寄附金と認められる事例がゼロとは言えません。

ですので、もしご自身の寄附金が特定寄附金に該当するか知りたければ、クラウドファンディング・プラットフォームに問い合わせて確認する必要があります。

また、こちらの国税庁の資料にも特定寄附金についての説明がありますので参考にしてみてください。

 

これで寄附型全4パターンの解説が終わりです。

複雑な論点でなかなか一回では理解できないかもしれませんが、どのパターンでクラウドファンディングを使おうか選ぶときの参考にして頂ければ幸いです。

それでは、あと少しだけ付随論点の説明をします。まぁ、ここはさらっと聞き流してくれればOKです。ゴールまであと少しですよ!

 

購入型クラウドファンディングで資金調達する際の注意点

購入型クラウドファンディングの説明のときに、10万円調達して、ステッカー1枚しかリターンがないってパターンを話しかけたのを覚えていますか?

普通、購入型クラウドファンディングは商品売買とみなされるんですが、ステッカー1枚に対し調達額が10万円のように、リターンと調達額があまりにアンバランスなときには、購入型クラウドファンディングといえども商品売買ではなく、寄附とみなされますので注意が必要です。
その場合には寄附型のクラウドファンディングの場合と同じように税金がかかってしまいます。

購入型の注意点

購入型はクラウドファンディング・プラットフォームへの手数料を引いた残りは、基本的に全部プロジェクトに使えますが、寄附型と判定されると贈与税や所得税や法人税など、パターンによって適用される税法が変わり、プロジェクト実行に使える金額も変わってきますから、リターンについてはよく考えて、調達額に見合ったものを用意しなければならないということです。

 

消費税について

それから税金と言えば忘れちゃいけないのが消費税ですね。
プロジェクトで使えるお金として計算した数値例から、消費税を納付しなければならない場合がでてきますから注意してください。

購入型は通常の商品売買ですから、資金調達者が課税事業者なら消費税を納付しなければなりません。
一方で寄附は消費税上、不課税取引といって消費税の対象外ですから、寄附型のクラウドファンディングでは資金調達額についての消費税を納付する必要はありません。

 

まとめ

これでようやくクラウドファンディングの税務についての説明は終わりです。
クラウドファンディングは資金調達はもちろん、活動の認知度向上や活動後の売上予測まで行える便利な仕組みですが、意外にも税務については複雑であることがご理解いただけたと思います。

本稿で説明できなかった投資型のクラウドファンディングをはじめ、生まれたばかりの新しい仕組みですので、これからの法整備や実務例の蓄積からまだまだ目が離せません。

しかしながら、これまでなら資金不足から断念された多くの製品・サービスを世の中に送り出す可能性を秘めた仕組みであることは間違いありません。
是非皆さんもクラウドファンディングを利用して、世界に新しい商品、サービスを送り出してみてはいかがでしょうか?皆さんのプロジェクトの成功を祈っています!

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コメント

  1. ビズバ! より:

    コメントありがとうございます。
    ご指摘の件、誤解を与えてしまったかもしれませんが、寄付とみなされるとリスクである、もしくは不利であると言っているのではなく、寄附とみなされると法人税、消費税、贈与税など複雑な課税関係が生じる可能性がある(つまり、予想外の納税が生じる場合がある)ので注意が必要だという趣旨です(わかりにくくてすみません)。調達側が非営利法人である場合についても、特にそうした状況を想定しているわけではなく、一般的な内容として、支援者、調達者に複雑な課税関係が生じる可能性について注意喚起をしております。
    また、確実に購入とみなされるための要件についてですが、これを明示するのはなかなか困難です。あえて言えば、「社会通念に照らして」と言うほかないのですが、そもそもクラウドファンディングはクラウド(群集)から資金調達している点で、一定程度リターンについても社会的な理解が得られているとも考えられます。その点において、調達金額とリターンが等価か否かをそれほど気にする必要はないかもしれません。

  2. 中河時宗 より:

    クラウドファンディングの記事(http://biz-ba.com/crowd-funding)を拝見致しました。この中で、購入型でリターン価値が著しく低い場合寄付型と見なされることに要注意とありますが、この点についてご教授下さい。
    調達側が法人の場合の税は、利益を課税ベースとする法人税です。
    プロジェクトに要する資金は利用するプラットフォームに左右されるわけではなく、手数料も各プラットフォームでそれほど大きな相違があるわけではありません。ここで、もしリターンに要する費用を低くできるならば、購入型と寄付型との間で課税ベース(利益)に差異が生じることもなくなり、「寄付型と見なされる」ことをリスクと考えなくてよいことにはならないでしょうか?
    さらに、調達側が非営利法人であるなら、寄付は課税対象外であり、また、課税ベース(利益)を気にかける必要もなくなることから、「寄付型と見なされる」ことはむしろ有利とは云えないでしょうか?
    以上より、「購入型で寄付型と見なされる」ことに一方的に注意するだけでなく、反対に、確実にそう見なされるための要件があれば、それについて補足頂けるとありがいたいのですが。
    ご検討宜しくお願い致します。

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