2016年熊本地方における震災義援金の税務上の取扱いと小規模企業共済契約者貸付、ふるさと納税の利用について

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頑張れ熊本!

4月16日、熊本県熊本地方を震源とする一連の地震により、熊本県や大分県などでは多くの被害がでています。

小規模企業共済を運営する中小企業基盤整備機構(中小機構)熊本国税局から、このたびの震災に関連する情報がでていますので、情報共有いたします。

また、震災を受けた地域への寄附はふるさと納税を利用することができますので、その点についてもご説明いたします。

小規模企業共済契約者は、原則として即日かつ低金利で貸付が受けられます。

中小機構はこのたびの地震により被害を受けた以下の地域にお住まいの小規模企業共済契約者に対し、原則として即日かつ低金利(年0.9%(平成28年4月1日現在))の災害時貸付を1,000万円を上限として行っています。

 

適用地域(平成28年4月15日時点-平成28年4月14日災害救助法適用)

熊本県 全45市町村

 

貸付対象者

50万円以上の貸付限度額を有する共済契約者であって、災害救助法の適用される災害の被災区域内に事業所を有し、
かつ、当該災害の影響により次の1. または2. の要件に該当し、その旨の証明を商工会、商工会議所、中小企業団体中央会その他相当の団体から受けていること。

  1. 被災区域内にある事業所または主要な資産について全壊、流失、半壊、床上浸水その他これらに準じる損害を受けていること。
  2. 当該災害の影響を受けた後、原則として1月間の売上高が前年同月に比して減少することが見込まれること。

共済契約者が共同経営者の場合はその共同経営者の個人事業主の事業に関するもの、共済契約者が会社等の役員の場合はその会社等の事業に関するものとなります。

 

貸付条件

  • 貸付限度額: 原則として納付済掛金の合計額に掛金納付月数に応じて7割~9割を乗じて得た額(50万円以上で5万円の倍数となる額)と1,000万円のいずれか少ない額
  • 貸付利率: 年0.9%(平成28年4月1日現在)
  • 貸付期間: 貸付金額 500万円以下36ヶ月 505万円以上60ヶ月
  • 償還方法: 6ヶ月ごとの元金均等割賦償還
  • 担保、保証人: 不要
  • 借入窓口: 商工組合中央金庫(以下、商工中金) 本支店

 

必要書類

次の書類が整っていれば、原則、即日融資が可能です。(登録窓口が商工中金の場合)

  • 小規模企業共済の契約者であることがわかる書類
    (例えば、共済契約締結証書(共済手帳)、中小機構からお送りした共済契約者番号の記載されている書類等)
  • 本人確認書類
    (運転免許証または健康保険証等)
  • 収入印紙
    (借入金額に応じて金額が異なります。)
  • 印鑑証明書
    (3ヶ月以内発行の原本)
  • 実印
  • 被災証明願または罹災証明書

『被災証明願』は「商工三団体(商工会、商工会議所、中小企業団体中央会)」等で、『罹災証明書』は市町村等で事前に証明を受けてください。

 

お問い合わせ窓口

申込手続きは、商工中金の本支店になります。適用地域における最寄りの商工中金の支店は、以下のとおりです。

 

商工中金 熊本支店

住所:熊本県熊本市中央区城東町2-23
電話:096-352-6184

商工中金 福岡支店

住所:福岡県福岡市中央区天神1-13-21
電話:092-712-6551

商工中金 北九州支店

住所:福岡県北九州市小倉北区米町2-1-2
電話:093-533-9567

商工中金 久留米支店

住所:福岡県久留米市東町42-21
電話:0942-35-3381

商工中金 佐賀支店

住所:佐賀県佐賀市駅前中央1-6-23
電話:0952-23-8121

商工中金 長崎支店

住所:長崎県長崎市興善町2-21
電話:095-823-6241

商工中金 佐世保支店

住所:長崎県佐世保市常盤町4-21
電話:0956-23-8141

商工中金 大分支店

住所:大分県大分市都町2-1-6
電話:097-534-4157

商工中金 宮崎支店

住所:宮崎県宮崎市錦町1-10
電話:0985-24-1711

商工中金 鹿児島支店

住所:鹿児島県鹿児島市東千石町1-38
電話:099-223-4101

 

 

熊本県下や大分県下の災害対策本部等に義援金を支払った場合の税務上の取扱い

また、このたびの熊本地震により被害を受けられた方を支援するために、熊本県下や大分県下の災害対策本部等に義援金や寄附金(以下「義援金」)を支払った場合の税務上の取扱いや、募金団体に対して支払う義援金が国等に対する寄附金(特定寄附金)として取り扱われるための確認手続等につきまして、照会の多い事例を熊本国税局が取りまとめています。

質問とその回答の要約を掲載しておきます。回答の要約はビズバ!で作成したものですので、適用にあたっては必ず原文を参照してください。

 

義援金に関する税務上の取扱いFAQ

 

Ⅰ 寄附をした個人・法人の課税関係

[Q1] 熊本県下や大分県下の災害対策本部に対して義援金を支払った場合、税務上の取扱いはどのようになりますか。

⇒個人が支払った場合は「特定寄附金(寄附金控除の対象)」となり、法人が支払った場合は「国等に対する寄附金(全額損金算入)」となります。

 

[Q2] 日本赤十字社の「平成 28 年熊本地震災害義援金」口座に対して義援金を支払った場合、税務上の取扱いはどのようになりますか。

⇒個人が支払った場合は「特定寄附金(寄附金控除の対象)」となり、法人が支払った場合は「国等に対する寄附金(全額損金算入)」となります(「特定公益増進法人に対する寄附金」(損金算入限度額あり)に該当する場合もあります)。

 

[Q3] 被災地域の救援活動や被災者への救護活動を行っているNPO法人に対して義援金を支払った場合、税務上の取扱いはどのようになりますか。

⇒「認定NPO法人等に対する寄附金」に該当する場合があり、個人で支払った場合には「寄附金控除(所得控除)」または「寄附金特別控除(税額控除)」の対象となります。

法人が支払った場合には、「特定公益増進法人に対する寄附金(損金算入限度額あり)」に含まれます。

 

[Q4] 当団体は、関係する個人、法人から義援金を集め、これを取りまとめた上で、一括して地方公共団体に対して支払いたいのですが、その場合、当団体に寄附した個人、法人の税務上の取扱いはどのようになりますか。

⇒その義援金が、最終的に地方公共団体に拠出されるものであれば、募金団体に対して義援金を支払った個人の方にあっては「特定寄附金(寄附金控除の対象)」、法人にあっては「国等に対する寄附金(全額損金算入)」として取り扱われます。

 

[Q5] この度の地震災害で被災された得意先に対して、法人が災害見舞金を支払った場合、支払先が事業に関係のある者で、不特定又は多数の被災者に対する寄附に当たらないことから、支払った災害見舞金は損金の額に算入されないのでしょうか。

⇒一定の要件を満たせば、交際費等に該当せず、損金算入されます。

 

[Q6] 法人が、自社製品等を被災者に提供する場合、税務上の取扱いはどのようになりますか。

⇒一定の要件を満たせば、寄附金又は交際費等には該当せず、損金算入されます。

 

Ⅱ 義援金を募集する募金団体の確認手続

[Q7] 当団体は、関係する個人、法人から義援金を預かり、これを取りまとめた上で、一括して地方公共団体に対して支払います。預かった義援金が、「国等に対する寄附金」に該当することについて税務署の確認を受けた場合、当団体に寄附をした個人、法人に対して発行する預り証には何を記載すべきでしょうか。

⇒預り証の記載例は原文を参照してください。

 

[Q8] 募金団体の確認手続を定めた事務運営指針によれば、税務署では、「募集した義援金等の受付の専用口座等」を確認することになっていますが、専用口座は必ず設置しなければいけませんか。

⇒義援金と募金団体が保有する固有の現預金とが経理上明確に区分されていれば、専用口座が不要となる場合もあります。

 

[Q9] 義援金の募集を行うに当たり、受付専用口座を開設し、寄附者に対してはその口座に振り込んでもらうようにお願いしました。受付専用口座への振込の場合、寄附者には振込票の控えが残ることになりますが、寄附者が税制上の優遇措置を受けるに当たり、別途預り証を発行する必要はありますか。

⇒義援金の受付専用口座が設けられている場合には、預り証を発行しなくても、郵便振替で支払った場合の半券(受領証)や銀行振込で支払った場合の振込票の控えをもって、税制上の優遇措置の適用を受けるための証明書類とすることができます。

ただし、個人の寄附者が確定申告をする際には、募金要綱、募金趣意書、新聞報道、募金団体のホームページの写しなど、義援金を振り込んだ口座が義援金の受付専用口座であることが分かる資料を確定申告書に添付しなければなりません。

 

[Q10] 当団体は、関係する個人、法人から義援金を集め、これを取りまとめた上で、一括して地方公共団体に拠出する予定です。また、被災地のことを考え、少しでも早く義援金を拠出したいと考えています。募金団体として募集する義援金が「国等に対する寄附金」に該当するかどうかについて、税務署で確認を受けようと思っていますが、この確認は、集めた義援金を地方公共団体に拠出した後でもよいでしょうか。

⇒税務署への確認は地方公共団体へ義援金を拠出した後でも問題はありませんが、その場合には、実際に義援金を拠出した先が発行した受領証についても持参し、最終的な拠出先が地方公共団体であることの確認を受けるようにしてください。

また、寄付者に対しては、税務署の確認が得られ次第、預かった義援金が「国等に対する寄附金」に該当して税制上の優遇措置の適用を受けられる旨を連絡するとともに、必要に応じて預り証を発行してください。

 

Ⅲ その他

[Q11] 確定申告を行うに当たり、寄附したことを証する書類が必要になると思いますが、どのような書類を用意しておけばよいですか。

⇒例えば、次の書類が寄附したことを証する書類に該当します。

  1.  熊本県下や大分県下の災害対策本部が発行する受領証
  2.  募金団体の預り証
  3.  郵便振替で支払った場合の半券(受領証)
    (振込口座が義援金の受付専用口座である場合)
  4.  銀行振込みで支払った場合の振込票の控え
    (振込口座が義援金の受付専用口座である場合)

 

[Q12] Q1~Q4のように、個人が寄附金を支払った場合の寄附金控除等の額は、どのように計算するのでしょうか。

暮らしの税情報「寄附金を支出したとき」をご覧下さい。

 

[Q13] 当社は、義援金を広く一般から募集するためにホームページで義援金を募り、集めた義援金を取りまとめた上で、地方公共団体に対して支払う予定ですが、当社が、義援金を寄附した者に対して発行する預り証(受取書)には、収入印紙を貼付する必要はありますか。

⇒新聞社、放送局は収入印紙不要です。

また、新聞社、放送局でなくても災害援助を目的として一般から広く義援金を募集する場合も収入印紙は不要です。

さらに、金融機関が義援金の振込依頼を窓口等で受け付けた際に作成する受取書については、①振込手数料が無料で、かつ②振込先が広く一般に義援金を募っている団体等であり、さらに③義援金の振込金受取書であることがその文書上明らかにされていれば、収入印紙は不要です。

 

ふるさと納税を使った義援金募集も

ふるさと納税サービスを提供している各社でも義援金の募集をしています。以下のURLから寄附をすることで、寄附金の100%が地方自治体に届きます。

返礼品はありませんが、通常のふるさと納税と同じく、自己負担2,000円で上限額まで税額が軽減されます。

 

さとふる(熊本県南阿蘇村、菊池市)

http://www.satofull.jp/static/oenkifu_kumamoto.php

 

ふるさとチョイス(熊本県宇城市)

http://www.furusato-tax.jp/japan/tax_form_detail/43213/1

 

ふるなび(熊本県)

https://furunavi.jp/saigaishien/index.aspx?municipalid=10043&from=sideMenu

 

もちろんこれらのサイトを使わず、直接各自治体のHPからふるさと納税をすることもできます。

その場合には、返礼品を希望しない旨を伝えれば、返礼品送付の負担を自治体に強いることなく、寄附をすることができます。

 

まとめ

なお、地震により被害を受けた方については、以下のような申告・納税等に関する猶予、軽減の制度がありますので、あわせてご確認ください。

 

今後、この他にも復興支援のための制度が拡充されると思います。その際にはFacebookやTwitterアカウントで適時に情報共有していきたいと思います。

末筆となりましたが、被災者の皆さまには、謹んでお見舞いを申し上げます。一日も早く、日常の生活が戻るよう、心からお祈りしております。

 

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