経営革新計画とは?その概要とメリットを税理士が解説!

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経営改善計画の概要とメリット

「市場も飽和してきて、新たな取組を始めたいけど、どこから手をつければよいかわからない…」

「新しい事業のために融資を受けたいけど、保証協会の保証枠はもういっぱいだし…」

もし、御社がそんなお悩みを抱えているなら、「経営革新計画」の作成をおすすめします!

経営革新計画を作成することで、自社の現状を分析して目標を設定し、それにむけて「いつ」「誰が」「何を」すべきかが明確になります。

さらに、経営革新計画が都道府県に承認されると、金利の優遇を受けられたり、信用保証協会の保証枠が拡がったりと、さまざまな支援措置を受けられる可能性もでてきます!

せっかく新たな取組を始めるのであれば、これらの制度を有効利用しない手はありませんね。

本稿ではこの経営革新計画の概要とメリットについて説明していきたいと思います。

 

経営革新計画とは?

経営革新計画は、「中小企業新事業活動促進法(中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律)」という法律に基づき、記載すべき内容などの要件が定められた計画です。

「新事業」や「革新」という言葉からもわかるとおり、経営革新計画は、新事業活動に取り組んで、経営の相当程度の向上を織り込んだものでなければなりませんが、実はそれほど難しいものではありません。

 

まずはこの「新事業活動」や「経営の相当程度の向上」の内容について見ていきましょう。

 

経営革新計画に求められる「新事業活動」とは?

経営革新計画に必要な「新事業活動」とは、具体的には次の4つの取組みを指します。

いずれも「新」や「新たな」という言葉がありますが、これは計画を策定する企業にとって「新たな」取組であれば良く、他社が全く行っていない取組である必要はありません。

 

「新事業活動」とは、

  • 新商品の開発または生産
  • 新役務(新サービス)の開発または提供
  • 商品の新たな生産または販売方式の導入
  • 役務(サービス)の新たな提供の方式の導入その他の新たな事業活動

 

いかがでしょうか?もし具体的なイメージがわかない場合には、以下の中小企業庁のHPに事例集がありますので、参考にしてみてください。

 

経営革新計画に求められる「経営の相当程度の向上」とは?

「経営の相当程度の向上」があるかどうかは、次の2つの指標で確認されます。

  • 「付加価値額」または「一人当たりの付加価値額」
  • 「経常利益」

 

経営革新計画は3年~5年の計画として作成されますが、計画の終了時にこの2つの指標の伸び率がそれぞれ以下の目標をクリアする計画として策定することが、承認されるためのポイントです。

計画終了時

「付加価値額」または「一人当たりの付加価値額」の伸び率

「経常利益」の伸び率

3年計画の場合

9%以上

3%以上

4年計画の場合

12%以上

4%以上

5年計画の場合

15%以上

5%以上

 

つまり、年率に直すと、「付加価値額」または「一人当たりの付加価値額」は年率3%以上、「経常利益」は年率1%以上の伸び率が必要ということです。

 

経営革新計画の重要指標「付加価値額」「経常利益」とは?

それでは、この「付加価値額」や「経常利益」といった指標はどのように算定するのでしょうか?

それぞれの算定方法はこちらです。

  • 付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費
  • 経常利益=営業利益-営業外費用

 

「付加価値額」は、企業が営業活動で生み出した利益である営業利益に、企業活動の源である雇用と投資を加えたものです。これによって、企業の活動を全体的に測定できます。

また、「経常利益」は通常の会計で言う経常利益とは異なり、受取利息や賃料収入などの営業外収益は含みませんので注意が必要です。

 

なお、「一人当たりの付加価値額」は上記の式で算定された「付加価値額」を「従業員数」で除すことで求められます。

 

経営革新計画を作成し、承認を受けることのメリットは?

具体的な経営革新計画の作成方法や承認手続きについては、別の機会に説明するとして、ここでは、経営革新計画を作成し、都道府県に承認された場合のメリットを説明したいと思います。

経営革新計画の承認に伴う支援措置は、必ずしも約束されたものではありません。最終的な支援可否の判断は、各支援機関の審査により決定されます。しかし、経営革新計画を策定している企業とそうでない企業とでは、審査結果が大きく異なることになるでしょう。

 

信用保証の特例

民間金融機関から融資を受ける際、経営革新計画の承認を受けた企業には、以下のような支援措置を受けることができます。

普通保証等の別枠設定

 

通常枠

別枠

普通保証

2億円以内

(組合は4億円以内)

2億円以内

(組合は4億円以内)

無担保保証

(うち特別小口保証)

8,000万円以内

(うち1,250万円以内)

8,000万円以内

(うち1,250万円以内)

上表の通り、経営革新計画の承認事業に対する資金に関して、通常の付保限度額と同額の別枠が設けられます。

なお、特別小口保証の対象者は小規模企業者(従業員数20人以下、商業・サービス業は5人以下)です。

 

新事業開拓保証の限度額引き上げ

 

通常

特例措置

保証限度額

2億円以内

(組合は4億円以内)

3億円以内

(組合は6億円以内)

上表の通り、経営革新計画の実行にあたって必要な資金に関するもののうち、研究開発費について、保証限度額が1.5倍に引き上げられます。

 

低利優遇制度

経営革新計画の承認を得ている場合、日本政策金融公庫など政府系金融機関から借入をする場合に、金利面で優遇されます。

日本政策金融公庫では、経営革新計画の実行に必要な設備資金・運転資金について最優遇の金利(特別利益Cまたは③)が適用されます。

詳細は、日本政策金融公庫の「新事業活動促進資金」をご覧下さい。

 

 

その他の保証や融資に関する優遇措置

保証や融資に関して、その他にも以下のような優遇措置があります。

高度化融資制度

経営革新計画に基づき、高度化事業を実施する組合等は、中小企業基盤整備機構からの貸付が無利子になります。

詳細は中小機構のHPをご確認ください。

 

小規模企業設備資金貸付制度の特例

経営革新計画の承認を受けると、設備購入代金の半額が無利子になる中小企業支援センターからの貸付がさらに優遇されます。

詳細は中小企業庁のHPをご確認ください。

 

保証や融資以外の支援措置

経営革新計画の承認を受けることによる支援措置は保証や融資のほかにも、以下のような様々な支援措置があります。それぞれの詳細はリンク先でご確認ください。

投資・補助金の支援措置

 

海外展開に伴う資金調達の支援措置

 

販路開拓の支援措置

 

その他の支援措置

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

経営革新計画の概要と様々な支援措置について説明いたしました。

ここで挙げた支援措置は、必ずしも支援が約束されたものではありませんが、経営革新計画を策定している企業とそうでない企業とでは、支援審査の結果に差がつくことは明白です。

新たな取組を予定している方は、必ず経営革新計画を策定し、都道府県の承認を取っておきましょう!

 

会計事務所シンシアでは、各種経営計画策定のサポートをしています。

現在の状況と将来のビジョンとのギャップを埋めるためには、適切な戦略立案・計画策定は欠かせません。

戦略の立案と計画の策定は、ビズバ!を運営する会計事務所シンシアが提唱するSINCERE VISION BASED METHODの真骨頂でもあります。

経済産業大臣より認定を受けた経営革新等支援機関であるシンシアでは、経営改善計画、経営革新計画、経営力向上計画、事業再生計画などの策定を、経験豊富なスタッフが支援しています。


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