企業版ふるさと納税の政府案がついに明らかに!

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企業版ふるさと納税

今年6月、菅官房長官が秋田市で行った講演で、検討を進めていることを明らかにした「企業版ふるさと納税」ですが、ついにその政府案が明らかとなりました。

もちろんまだ「案」ですので、これで決定というわけではないのですが、今後、与党での議論を経て、2016年度税制改正大綱に盛り込まれることになります。

個人版のふるさと納税より大きなインパクトのありそうな制度ですので、少し先取りではありますが、この政府案について解説してみたいと思います。

企業版ふるさと納税の節税額は?

企業版ふるさと納税は、企業が地方公共団体が行う一定の事業に対し寄附をした場合に、法人税と法人住民税が税額控除されます。

現在の政府案では、この税額控除額が法人税と法人住民税を合わせて寄附額の3割とされています。

つまり、1,000万円寄附したとすると、法人税と法人住民税とを合計して300万円税額控除、つまり税金からまるまる差し引けるということです。

しかし実は節税額はこれだけに留まりません。

というのも、もともと地方公共団体への寄附は全額損金算入が認められているのです。

したがって1,000万円寄附をした場合、課税所得が1,000万円減り、その分だけ節税できます。実効税率を31%とすると、310万円(=1,000万円×31%)節税できるというわけです。

そしてこの寄附金が企業版ふるさと納税であれば、さらに300万円(=1,000万円×3割)の税額控除が認められ、合計で610万円、つまり寄附額のおよそ6割もの節税となるわけです。

節税額:法人税と法人住民税を合わせて寄附額の3割
(ただし損金算入が認められており、合計すると寄附額の約6割)

 

もちろん企業版ふるさと納税にも上限額があります

寄附額を無制限に認めてしまうと、税収が大幅に減ってしまいますので、企業版ふるさと納税にも上限額が設けられます。

政府案では、法人税と法人住民税のそれぞれ2割が限度額とされています。

節税額は法人税と法人住民税を合わせて寄附金の3割ですが、限度額はそれぞれ2割ですので、注意が必要です。

税額控除する順番は、まず法人住民税から控除し、法人住民税の2割を超える節税額がある場合には法人税から控除するとされています。

限度額:法人税と法人住民税のそれぞれ2割

 

企業版ふるさと納税の目的と対象となる地方公共団体

企業版ふるさと納税は、地方創生に取り組む地方を応援することを目的としていますので、対象は「地方版総合戦略」を策定する地方公共団体のみということになっています。

地方版総合戦略は、まち・ひと・しごと創生法第9条、第10条に基づき策定されるものです。

まち・ひと・しごと創生法では、都道府県、市区町村に対し①目標、②講ずべき施策に関する基本的方向、③その他必要な事項を盛り込んだ地方版総合戦略を定めるよう努めなければならないとしており、ほとんどの地方公共団体はこれに従い2016年3月までに地方版総合戦略の策定が終わる予定です。

ただし、地方版総合戦略を策定している地方公共団体の全てが対象となるわけではなく、次のいずれにも該当する市町村は対象外となります。

都道府県は1.に該当するだけで対象外となります。

  1. 財政力指数が1以上の不交付団体
  2. その全域が地方拠点強化税制の支援対象外地域

少し用語の説明が必要でしょう。

まず、財政力指数とは、地方公共団体の財政力を示す指数です。算定方法は割愛しますが、財政力指数が高いほど、財源に余裕があるといえます。

不交付団体とは、財政が豊かなため国からの地方交付税を受けない地方公共団体のことです。

つまりは財政が豊かな一定の地方公共団体は対象外ということです。

これにより東京23区のほか、東京、神奈川を中心に20ほどの市町が対象外となると予想されています。

さらに、対象となる地方公共団体への寄附であっても、国が認定した地方創生事業に対する寄附のみが税額控除の対象となることや、本社のある地方公共団体への寄附は対象外とすることも政府案には示されています。

対象:財政が豊かな地方公共団体や本社のある地方公共団体は対象外

 

まとめ

いかがだったでしょうか。寄附をすることで大きな節税ができるとなると、多くの企業がふるさと納税をするようになるでしょう。

個人版とは違い企業版ふるさと納税ではお礼品などは想定されていませんので、地方公共団体がどのように寄附を募るのかに注目したいと思います。

例えば、地方の特産品や基幹産業を企業版ふるさと納税の対象となる地方創生事業に折り込み、その事業に関連する企業へ上手にアピールするなど、地方公共団体にも戦略的な視点が必要な時代になったとも言えるのではないでしょうか。

 

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