事業者必見!従業員や取引先のマイナンバーへの対応まとめ

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マイナンバー取得方法

事業者の皆さん、マイナンバー制度への対応進んでますか?

いよいよ制度開始が目前に迫ってきたマイナンバー制度。ビズバ!でもこれまで個人の方むけに「取扱注意!ほんとは怖いマイナンバーの話」という記事や、事業者の方むけには「超速報!マイナンバー制開始で200万の罰金の可能性も!」という記事をお届けしてきました。

しかし、まだ多くの企業ではマイナンバーの管理・運用方針についてどこから手をつければ良いか迷っていることでしょう。日本商工会議所が2015年3~5月に行った「マイナンバー対応状況に関する調査」でも、マイナンバー制度への対応について、「すでに取り組んでいる」はと回答した企業は3%に留まっているようです。

そこで、まずは、マイナンバー制度において事業者の方が従業員や顧客からマイナンバーを入手する際に注意しなければならない点についてご説明します。

また、記事の最後には、事業者の方が入手したマイナンバーを管理・運用する際に参考となる政府等から公表されているガイドラインをまとめてありますので、こちらもご参考の上、マイナンバー制度開始に向け準備を進めてください!

マイナンバー制度のおさらい

前述のように、マイナンバー制度についてはビズバ!でもいくつかの記事をお届けしてきましたが、それらでの論点を少しおさらいしてみましょう。

マイナンバーとは?

マイナンバーは住民票を有する個人に対して付与される「個人番号」と、設立登記法人などに対し付与される「法人番号」の2種類があります。

 

個人番号と法人番号の違いは?

個人番号は12桁の番号で、今年2015年10月に氏名、住所、生年月日、性別、個人番号が記載された「通知カード」が住民票の住所に届きます。

通知カード

通知カードのイメージ 渋谷区HPより

個人番号は「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(いわゆる番号法)により、その利用範囲が制限されています。

一方、法人番号は13桁で、インターネットを通じて名称、所在地、法人番号が公表され、誰でも自由に、様々な用途で利用することができます。なお、登記所の所在地宛に通知書も届きます。

 

個人番号カードとは?

上記の通知カードと引き換えに、無料で「個人番号カード」の交付を受けることができます。個人番号カードには、本人の氏名、住所、生年月日、性別、個人番号に加え、顔写真が表示されます。
個人番号カードを入手することで、後述の「本人確認」をスムーズに行うことができます。

個人番号カードイメージ

総務省資料「個人番号カードについて」より

個人番号の利用範囲は?

個人番号は、社会保障、税、災害対策の3分野でしか利用することができません。

 

事業者に罰金の可能性がある?

正当な理由なく、業務で取り扱う個人の秘密が記録された特定個人情報ファイルを提供した場合には4年以下の懲役または200万円以下の罰金など、ペナルティーがありますので、入手したマイナンバーの管理・運営は厳格に行わなければなりません。

 

事業者がマイナンバーを入手する場面とは?

以上、ざっとこれまでのおさらいをしましたが、事業者の方がマイナンバーを入手する場面にはどのようなものがあるのでしょうか?

給与を支払っている会社の場合

従業員に給与を支払っている場合、「給与所得の源泉徴収票」を税務署に提出していますよね。今後は「給与所得の源泉徴収票」に、従業員など給与の支払いを受ける方の個人番号の記載が必要です。そのため、これらの方から個人番号を提示してもらう必要があります。
また、従業員に控除対象配偶者、控除対象扶養親族等がいる場合には、その方の個人番号も「給与所得の源泉徴収票」や「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載しなければなりませんので提示してもらう必要があります。

その他にも以下のような書類にも個人番号を記載する必要があります。

  • 給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書
  • 従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書
  • 退職所得の受給に関する申告書
  • 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書

また、従業員の健康保険や厚生年金等の加入手続きにも個人番号が必要となります。

マイナンバー制度は、こういった手続きにおいて全従業員に関係する制度ですので、それぞれの帳票等の提出時期までに、パートやアルバイトを含む全従業員の個人番号を順次取得しておく必要があります。

 

外部の方に講演や原稿の執筆を依頼している会社の場合

会社が、外部の方に講演や執筆を依頼し、報酬を支払う場合、支払調書を作成しなければなりません。この支払調書にも個人番号の記載が必要ですので、講演や執筆を依頼した外部の方からも個人番号を提示してもらう必要があります。

 

証券会社や保険会社の場合

証券会社や保険会社であれば、配当や保険金の支払いに関して支払調書を税務署に提出していますが、今後は提出の際に支払先の個人番号を記載する必要があります。

逆に言えば、証券会社や保険会社から支払いを受けた方は、これらの会社に個人番号を提示しなければなりません。

 

個人番号を記載する時期

源泉徴収票や支払調書などの法定調書については、2016年1月1日以降に金銭等の支払いが行われるものから、従業員など支払いを受ける方の個人番号を記載しなければなりません。

また、申請書や届出書は、2016年1月1日以降に提出すべき申請書等から、番号を記載しなければなりません。

 

どのように個人番号を入手すればよいの?

これまでの説明から、従業員や顧客の個人番号を入手しなければならないことが分かったと思います。

しかしながら入手する個人番号と個人とが一致していなければ、マイナンバー制度の目的とする、行政の効率化や公正な社会の実現を達成することはできません。
そのため、事業者が個人番号を入手する際には「本人確認」が必ず必要になってきます。

本人確認には以下の2つの要素があります。

  • 番号確認(番号が正しいかどうか)
  • 身元確認(なりすましでないかどうか)

つまり、正しい個人番号であることの番号確認のほかに、個人番号を提供する人がその番号の正しい持ち主であることを確認する必要があります。

ここでもう一度「個人番号カード」のイメージを見てみましょう。

個人番号カードイメージ

「個人カード」には裏面に個人番号が記載されており、表面には本人の写真が表示されています。
そのため、「個人カード」であれば、本人確認の2つの要素、番号確認と身元確認を行うことができると言えます。

一方で、「通知カード」ではどうでしょうか?「通知カード」のイメージは以下のようなものでした。

通知カード

「通知カード」には個人番号や氏名などは記載されていますが、写真がありません。したがって、これを提示されたとしても、このカードの持ち主が本当にその人なのかを判断できず、なりすましの可能性を捨てきれません。

つまり、番号確認はできるものの、身元確認ができないということです。個人番号を入手する際には番号確認と身元確認の両方を満たす必要がありますので、「通知カード」を提示されただけでは、個人番号を入手したことにはなりません。

そのため、「通知カード」を提示された場合は、身元確認のため「通知カード」の他に運転免許証やパスポートなどの写真付きの身分証明書をあわせて提示してもらう必要があります(ただし、雇用関係があり、人違いでないことが明らかに判断できる場合には、身元確認のための運転免許証などが不要となる場合もあります。これについては後述します)。

 

従業員の個人番号を入手する際の具体的方法

それでは、実際に事業者が従業員の個人番号を入手する際の具体的な方法について説明いたします。

最も一般的な入手方法は「知覚による身元確認方法」でしょう。
「知覚による」というのは、目で見て確認するということです。

例えば、マーケティング部の従業員にビズ場ビズ夫さんという方がいたとします。
ここで、ビズ夫さんが年末調整のため「給与所得者の扶養控除(異動)申告書」を会社に提出する場合を考えてみます。

この場合、マーケティング部に取りまとめ担当者を置き、取りまとめ担当者がビズ夫さんを含むマーケティング部員の「給与所得者の扶養控除(異動)申告書」を取りまとめ、会社に提出することが多いと思います。

取りまとめ担当者は日頃からビズ夫さんと同じ部署で働いていますので、ビズ夫さんを見て本人に違いないことが判断できますので、ビズ夫さんから運転免許証などの身元確認書類の提示を求める必要はありません(ただし、ビズ夫さんが採用時などに運転免許証などで身元確認をされていることが必要です)。

つまり、取りまとめ担当者はビズ夫さんに通知カードのみを提示してもらい、「給与所得者の扶養控除(異動)申告書」に記載されているビズ夫さんの個人番号と相違ないことを確認するだけでOKです。

さて、先ほど従業員に控除対象配偶者、控除対象扶養親族等がいる場合には、これらの方の個人番号も入手する必要があるといいましたが、この場合はどのようにすれば良いのでしょうか?
例えば、ビズ夫さんの「給与所得者の扶養控除(異動)申告書」には、控除対象配偶者としてビズ子さんの名前と個人番号が記載されているとします。
この場合はどうすれば良いのでしょうか?

実は、ビズ子さんの個人番号については取りまとめ担当者が身元確認や番号確認をする必要はありません。
ビズ子さんの個人番号は、ビズ夫さんが自宅で確認することとなります。もちろん、ビズ夫さんはビズ子さんを見て本人に違いないこと(つまり、自分の妻に違いないこと)を確認できますので、身元確認は不要です。
通知カードと「給与所得者の扶養控除(異動)申告書」に記載する個人番号が一致していることを確認するのみです。

なお、個人番号の通知は今年2015年10月から順次行われますが、通知を受けている従業員などから、2016年1月から始まる個人番号関係事務のために、それ以前に個人番号を収集しておくことは可能です。

顧客の個人番号を入手する際の具体的方法

では、次に顧客の個人番号を入手する方法について説明いたします。

最も簡単なのは、対面により個人番号カードを提示してもらう方法です。
この方法であれば、個人番号カードの表面で身元確認が、裏面で番号確認をすることができます。

相手が個人番号カードを持っていない場合には、通知カードと運転免許証などの写真付きの身元確認書類を提示してもらいます(さらに、相手が写真付きの身元確認書類を持っていない場合には、印鑑登録証明書と健康保険に被保険者証の2種類の書類で身元確認を行います)。

さて、これまでは対面により個人番号を入手する方法でした。しかし、対面により個人番号を入手することが難しい場合もあると思います。
そういった時は、書面を用いて入手する方法も認められています。ただし、この方法は継続して取引を行っている顧客に対してのみ可能な方法です。

具体的な方法としては、顧客に対して個人番号の提供を依頼する書面を送付するのですが、その書面に、顧客の住所や氏名をあらかじめ印字しておきます。
そして、顧客にはその書面に個人番号カードの裏面や通知カードの写し、つまり番号確認ができる写しを添付して返送してもらいます。

写しにより番号確認はできますし、あらかじめ印字された住所・氏名と、返信された個人番号カードの裏面や通知カードの写しの住所・氏名が一致していることを確認することで身元確認になるということです。

 

公式ガイドライン

最後に事業者の方がマイナンバー制度への準備に役立つガイドラインへのリンクを記載しておきますので、こちらもご参考にしてください。

政府広報オンライン

 

内閣府

 

特定個人情報保護委員会事務局

 

内閣官房

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

マイナンバーを入手するのにも、番号確認と身元確認の違いを踏まえて慎重に行う必要があることがお分かりいただけたと思います。
マイナンバー制度への準備としては、まだまだ多くのステップがありますが、まずはマイナンバーを入手しなければならない対象者の洗い出し及び彼らへの通知から始めてみてはいかがでしょう?

 

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