生産性向上設備投資促進税制と中小企業投資促進税制利用に向けラストスパートを!【緊急連載第1回】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

生産性向上設備投資促進税制と中小企業投資促進税制利用に向けラストスパートを!

皆さん、「生産性向上設備投資促進税制」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
実はこの税制、節税をしながら、事業で利用している器具備品やソフトウェアなどの設備を最先端のものにすることができる、とても利用価値の高い制度なんです。

例えば、器具備品が老朽化していて取り替えたいと思っていたり、事業拡大のために新しいソフトウェアを追加しようとしている場合、それらを500万円で購入するとします。
その際に生産性向上設備投資促進税制を利用すれば、新品の器具備品やソフトウェアを取得できるだけでなく、節税まですることができるというわけです。固定資産にかかる税制ですので節税額も大きいため、利用しない手はありません。

しかし、この制度は時限措置であり、最大限に利用できる期日が近づいてきています。

そこで、「緊急連載」と題して、この生産性向上設備投資促進税制を全4回にわたって紹介しようと思います。

これほどの優遇措置はなかなか無い制度ですので、チャンスを逃すことの無いよう、是非とも活用していただきたいと思います!

生産性向上設備投資促進税制に関する緊急連載【目次】

第1回 生産性向上設備投資促進税制と中小企業投資促進税制利用に向けラストスパートを!

第2回 生産性向上設備投資促進税制は先端設備と利益改善設備のどちらを選ぶ?

第3回 生産性向上設備投資促進税制は即時償却と税額控除のどちらを選ぶ?

第4回 生産性向上設備投資促進税制を受けるための手続とは?

 

「生産性向上設備投資促進税制」とはどのような制度か?

では、早速「生産性向上設備投資促進税制」の概要を説明いたします。

この制度は青色申告をしていれば、法人であろうと個人事業主だろうと利用することができます。しかも業種や事業規模による制限もありません。

節税効果の非常に高い税制ですので、設備投資の際には必ずこの制度が利用できないか確認するようにしましょう。

そして、この生産性向上設備投資投資促進税制は、購入しようとする設備によって、「先端設備」(A類型)と「生産ラインやオペレーションの改善に資する設備以下、「利益改善設備と呼びます)」(B類型)という2つに分けられます。

それぞれについて、特徴をまとめましたので、下表をご覧下さい。

③「先端設備」(A類型)と「利益改善設備」(B類型)の比較

「先端設備」(A類型)と「利益改善設備」(B類型)の比較-経済産業省パンフレットを基に作成

各項目の詳細については追って説明していきますが、「先端設備」(A類型)のほうが手続が簡単だけども、「利益改善設備」(B類型)のほうが対象資産が広く利用しやすいと思っていただければ結構です。

 

生産性向上設備投資促進税制を利用した場合の節税効果と利用期限

何度も言いますが、生産性向上設備投資促進税制は非常に節税効果の高い制度です。

しかしこの制度、いつでも使えるというわけではなく、ボーナス的な時限措置となっていて、実は急がないと節税効果がなくなってしまいます。

また、適用可能時期であっても、適用時期によって節税額が変わってきます。

この点について下表にまとめます。

 ①生産性向上設備投資促進税制

表を見ると平成29年3月31日までしか記載されていません。すなわち「生産性向上設備投資促進税制」は、平成29年3月31日までの時限措置だというわけです。

また、取得時期が平成26年1月20日~平成28年3月31日か、平成28年4月1日~平成29年3月31日かによって、節税額が違うことも表からわかると思います。

平成28年3月31日までに生産性向上設備投資促進税制を利用すれば、即時償却も選択することができます。
即時償却とはすなわち、取得価額の全額を事業共用年度に費用化することができるということですので、取得価額×税率の分だけ節税できるというわけです。

つまり、現在設備投資をお考えの方は、平成28年3月31日までにこの制度を利用したほうが圧倒的にお得なのです。
現在10月下旬ですので、残すところ5ヶ月というわけです。

 

生産性向上設備投資促進税制をさらにお得にする上乗せ措置「中小企業投資促進税制」

もちろん、優遇策は即時償却(平成28年4月1日~平成29年3月31日は特別償却)だけではありません。

先ほどの表を見ていただくと、税額控除も選択することができるのがお分かりいただけると思います。税額控除は、取得価額の5%(建物や構築物だと3%)を税金から直接差し引くことができます。
即時償却(または特別償却)と比べて、好きなほう(有利なほう)を選べば良いというわけです。

どちらが良いかは一概には言えませんので、シミュレーションが必要です。この連載の第3回目「生産性向上設備投資促進税制は即時償却と税額控除のどちらを選ぶ?」では選択の際の目安をお話したいと思います。

そして、ここからが重要なんですが、生産性向上設備投資促進税制で税額控除を選択した場合、さらに「中小企業投資促進税制」の特典も上乗せすることができる可能性があります。

中小企業投資促進税制の特典とは、中小企業者等が平成26年1月20日~平成29年3月31日までに機械装置等を取得した場合に、即時償却または7%(特定の中小企業者などについては10%)の税額控除ができるというものです。

即時償却については、生産性向上設備投資促進税制のみでも認められていますので、中小企業投資促進税制の目玉は税額控除の上乗せということになります。

実際にこの制度を適用するためには、青色申告をしているのはもちろんですが、まず中小企業者等に当てはまるかどうかを判定します。

中小企業者等とは、以下のような方々です。

  • 常時使用する従業員が1,000人以下の個人事業者
  • 資本金の額が1億円以下の法人
  • 従業員が1,000人以下の資本を有しない法人

 

中小企業者等に該当したら、次は何%の税額控除ができるかを判定します。

税額控除が10%になるのは、以下のような方々です。

  • 個人事業主
  • 資本金の額(もしくは出資金の額)が3,000万円以下の法人

 

資本金が3,000万円超1億円以下の法人など、上記の条件から外れた中小企業者等であれば、税額控除は7%となります。

ただし、生産性向上設備投資の対象となる資産の全てに、中小企業投資促進税制の上乗せが利用できるわけではありませんので注意が必要です。

どのような資産に上乗せができるのかは、連載第2回「生産性向上設備投資促進税制は先端設備と利益改善設備のどちらを選ぶ?」で説明していますので、ご確認下さい。

 

税金は減らしても利益は減らしたくないというよくばりなあなたへ

即時償却(や特別償却)の利用に当たっては、「特別償却準備金制度」を利用することで、特別償却額を損益計算書上(会計上)は「費用」とすることなく、税法上は「損金」に算入することができます。
つまり、損益計算書の「利益」を減らさずに節税の恩恵を受けられるというわけです。

本連載では、この点には詳しくは触れませんが、生産性向上設備投資促進税制の利用の際に、税理士や公認会計士と相談し、場合によっては特別償却準備金制度の利用も考慮しましょう。

 

生産性向上設備投資促進税制はどんな人にオススメなのか

それではこの生産性向上設備投資促進税制はどのような人お勧めなのでしょうか?具体的なケースで見ていきましょう。

 

生産性向上設備投資促進税制を使うとお得なケース①「当事業年度に急激に利益が出る場合」

ある事業年度に急激に利益がでて、納税額が膨らんでしまいそうな場合に、生産性向上設備投資促進税制は特に有効です。

生産性向上設備投資促進税制では、2016年3月31日までなら即時償却により設備取得価額の全額を損金算入できますので、設備投資をした年度の納税額を圧縮することができます(2016年4月1日から2017年3月31日では、25%か50%の特別償却になってしまいます。これでも十分お得なのですが…)。

 

生産性向上設備投資促進税制を使うとお得なケース②「医院など高額な機械装置を保有する業種」

医院など機械装置の性能がサービスに直結し、しかも機械装置が高額な業種では、設備投資の問題は深刻です。
さらに、医院などでは、機械装置を患者さんが目にする機会も多いため、最新の機械装置を揃えておく必要があるでしょう。

このような場合にも、生産性向上設備投資促進税制を利用することで、サービスの向上とともに、お客さんの印象アップも同時に達成することができます。

即時償却により損失が出た場合には、繰越欠損金として将来の納税額を減らすことができます。

 

生産性向上設備投資促進税制を使うとお得なケース③「手作業でやっていた業務を機械化することで効率アップできる業種」

例えばパン屋さんなどで、パン生地を手作業で練っていた場合、ミキサーを導入することで処理能力がアップします。

パンを多く作れるようになれば、売り切れによる機会損失を防げます。このような場合にも生産性向上設備投資促進税制が有効です。

 

まとめ

生産性向上設備投資促進税制と中小企業投資促進税制について概観を説明してきました。どちらもかなりお得な制度だということがお分かりいただけたと思います。

何度も言いますがこれらのは時限措置であり、特に2016年3月31日までの利用で優遇措置を最大限活用することができます。

今後の連載ではそれぞれの制度で注意すべき論点、手続について詳細に解説していきます。
是非ご参考にしていただき、期限内に利用して頂きたいと思います!

 

 

生産性向上設備投資促進税制についてのご案内 ~設備投資をお考えの方へ~

民間投資活性化のための税制会税大網の決定により、生産性の向上につながる設備投資を促進するための税制措置である「生産性向上設備投資促進税制が創設されました。

当該税制の適用期間は2017年(平成29年)3月31日までと限られておりますので、設備投資を検討されている方は、積極的に利用されることをお勧め致します!

 さらに!

中小企業者の方はには生産性向上設備投資促進税制とは別に、「中小企業投資促進税制(中促)」を併用することで減税効果がアップします!

 設備投資をお考えの方は、是非一度お問い合わせください。


お問い合わせはこちら!

SNSでもご購読できます。

ビズバ!ではお伝えしきれない、よりタイムリーな補助金・助成金・税制などのお得な情報や、資金調達に関する裏話などを、メルマガで配信しています。 メルマガ受信ご希望の方は、メールアドレスを入力してください!

コメント

コメントを残す

*