償却資産税とは?税額や納期をわかりやすく解説します。

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償却資産税

皆さん、「固定資産税」という言葉は聞いたことがありますか?

固定資産税とは、土地や家屋を所有している場合に課税される市町村税(東京都23区内では都税)です。

つまり宅地や住家はもちろん、田んぼや工場などを持っている場合には、固定資産税を納付しなければなりません。

そして実は、固定資産税は土地や家屋だけではなく、機械や備品、構築物など、いわゆる償却資産にも課されます。

土地や家屋に課される固定資産税と分ける意味で、償却資産にかかる固定資産税は「償却資産税」と呼ばれることもあります。

今回はこの償却資産税について解説したいと思います。

 

償却資産税とは

前述の通り、償却資産税とは固定資産税のうち、土地や家屋以外の償却資産に課せられる税金です。

毎年1月1日に所有している償却資産について、個人、法人を問わず申告しなければなりません。

 

償却資産税の課税対象は?

償却資産税の課税対象となる償却資産とは、土地と家屋以外の事業用の資産で、法人税法や所得税法で減価償却費が損金算入される資産です。

以下のようなものは償却資産の対象から除かれます。

  • 自動車税、軽自動車税の課税対象となるべきもの)
  • 無形固定資産
  • 繰延資産
  • 耐用年数が1年未満又は取得価額が10万円未満の償却資産について、一時に損金算入しているもの
  • 取得価額が20万円未満の償却資産を、税務会計上3年間で一括償却しているもの
  • 平成20年4月1日以降に締結されたリース契約のうち、所有権移転外リース及び所有権移転リース資産で取得価額が20万円未満のもの

 業種別に課税対象となる償却資産を例示すると以下のようになります。

申告対象となる主な償却資産の例示-東京都主税局「平成28年度 固定資産税(償却資産)の手引き」より

申告対象となる主な償却資産の例示-東京都主税局「平成28年度 固定資産税(償却資産)の手引き」より

 

償却資産税の申告書の提出期日と提出先は?

申告書の提出先は、法人事業税や事業所税と異なる場合があるため注意が必要です。

例えば東京都23区では償却資産が存在する区にある都税事務所に申告します。

申告書は、賦課期日である1月1日に所有している償却資産について、その年の1月31日までに提出します。

今年(2016年)は1月31日が日曜日のため、提出期日は2月1日となります。

 

償却資産税の申告から課税までの流れ

申告から課税までの流れは以下の通りです。

申告から課税までの流れ-東京都主税局「平成28年度 固定資産税(償却資産)の手引き」より

申告から課税までの流れ-東京都主税局「平成28年度 固定資産税(償却資産)の手引き」より

それぞれについて説明していきます。

① 申告書の提出

前述の通り、1月31日(1月31日が休日の場合はその翌日)までに、申告書を提出します。

② 価格等の決定および課税台帳への登録

申告および調査に基づき、償却資産の価格等が決定されます。

価格等が決定された償却資産は、「償却資産課税台帳」という償却資産の状況や評価を明らかにするための台帳に登録されます。

③ 課税台帳に登録した旨の公示

償却資産が償却資産課税台帳に登録されたら、その旨が公示されます。

④ 課税台帳の閲覧

課税台帳に登録した旨が公示されると、所有者等、固定資産税の課税に直接関係を有する人は、都税事務所において、課税台帳に登録された価格等を閲覧することができるようになります。

⑤ 審査の申出

課税台帳を閲覧し、価格に不服がある場合には、審査の申出をすることができます。

⑥ 税額の算出および納税通知書の交付【課税】

毎年6月上旬になると納税通知書が交付されます。

ただし、価格等を算出した結果、課税標準額が150万円未満の場合は課税されませんので、納税通知書も交付されません。

税額は以下の通り算出します。

税額=課税標準額×1.4% (100円未満切り捨て)

⑦ 審査請求

課税内容に不服がある場合には、審査請求をすることができます。

⑧ 納期

通常4回の納期があります。東京都23区では、6月、9月、12月、翌年2月が納期となります。

 

償却資産税の税額の算出方法

それでは税額の算出方法を見ていきましょう。なお、ここからは特に断りの無い場合、東京都23区を例にいたします。

前述の通り、税額は「課税標準額×1.4%」です。

したがって、税額を算出するには課税標準額をどのように算定するのかを知らなければなりません。

課税標準額は以下のように求めます。

  1. 償却資産の評価額を算定する
  2. 各資産の評価額を、資産が所在する区ごとに合算した額である決定価格を算出する
  3. 決定価格の1,000円未満を切り捨て、課税標準額を求める

ここで注意しなければならないのは、i. の償却資産の評価額の算定です。

というのも、償却資産を取得した初年度、法人税法などでは取得月から決算月までの月割りで減価償却しますが、償却資産税は、取得月に関わらず、半年分の減価があったとして評価額を算定します。

具体的には、以下のような算式になります。

前年中に取得した資産

取得価額×(1-r/2)

1月1日に所有している償却資産について課税されるため、このような表現になりますが、実質的には初年度の評価額ということです。

前年前に取得した資産

前年度評価額×(1-r)

上記の(1-r/2)や(1-r)の値は、減価残存率と呼ばれ、耐用年数に応じて決められています。(1-r/2)をA、(1-r)をBとすると、上記の式は以下のように書き換えられます。

前年中に取得した資産

取得価額×A

前年前に取得した資産

前年度評価額×B

そしてこの式に、下の減価残存率表を当てはめることで評価額が算定されます。

減価残存率表-東京都主税局「平成28年度 固定資産税(償却資産)の手引き」より

減価残存率表-東京都主税局「平成28年度 固定資産税(償却資産)の手引き」より

評価額が算出されたら、上記ⅱ. ⅲ. にしたがって、決定価格、課税標準額を算定し、課税標準額に1.4%を乗じて税額を算定します。

 

まとめ

申告期限が迫る償却資産税について、ご理解いただけたでしょうか?

なお、東京都23区の償却資産税の申告書は以下のリンク先から入手できます。

また、平成28年度から申告書へマイナンバーの記載が求められていますので、忘れないよう注意しましょう。

 

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